問011 血液型診断は当たるか

問答

血液型診断を知らない人は、日本人ではほとんどいません。A型は生真面目、O型はおおらか、などです。しかし、これは当たっているのでしょうか。
私は、今は少なくともある程度はYESだと思います。

この診断に賛成な理由は2つあり、1つはラベリング効果です。
自分の血液型を知っている人は多くいます。また、血液型診断の内容を知っている人も多くいます。つまり自分が何型で、それはどのような診断をされているのかたくさんの人が知っているわけです。
そうするとどういうことが起きるかというと、一定の人は自分の性格を診断に合わせるようになります。「私はA型だから生真面目」というように、元々の性格に備わっていた生真面目さを伸ばしていきます。

もう1つはステレオタイプです。バイアスとも言えます。
例えばA型の人の行動を見る時、他の型を見る場合よりも生真面目な部分に着目し、どっちつかずの行動も生真面目に捉えてしまう傾向が人間には大なり小なり見受けられます。
自分の中でそのように捉えたので、他者にその話をするときは当然生真面目な部分を無意識に強調して話すため、聞いた人も同様に捉えます。
これは独立しても診断の信用度を上げますが、ラベリングと掛け合わせると相乗効果でさらに加速します。

科学的に血液が性格に影響を与えることはないというのが今の科学の結論だと思います。しかし、科学も日々進化しており、未来の科学は別の結論を出すかもしれません。もちろん出さないかもしれません。
なのでそれはひとまず置いておき、ラベリングとステレオタイプから、血液型診断は当たっていると言えます。

ただし、ここで「非科学的なことは信じない」という人が逆のラベリングとステレオタイプを繰り広げる可能性もあります。今書いたのと全く同じ展開でベクトルを逆に捉えることです。A型の人を生真面目と見ると非科学的なので、生真面目ではない部分に着目する、というように。
それを考慮した場合、「当たっている」のレベルが落ちていきます。この程度がどれくらいなのか、ということを正確に判別することができないので、「ある程度当たっている」が私の回答です。

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