問019 可愛いだけじゃダメなのか

問答

優れているものが何か1つだけなのがダメかどうかは別の機会に議論したいのでそれはさておき、その1つが顔だろうが頭だろうが、例えば体力だろうが性格だろうが、そこは同じです。

「あいつは顔が良いだけだよな」という発言のニュアンスと「あいつは頭が良いだけだよな」のそれとは、少し違うと思います。フラットなものの見方を出来る人の発言ではない場合、どちらも妬みや僻みは感じますが、前者の方が後者に比べて馬鹿にしているように聞こえます。
外見が良いことが他の長所より下に見られることが多いですが、それはおかしいと思います。
そう見られる根拠の一つには、「生来決まっているものだから」ということがありますが、それを言ったら体力も筋力も頭も性格も、生来決まっている部分はたくさんあります。逆にいうと、外見だって磨かなければ落ちるし、磨けば上がります。体を鍛えれば筋力がついたり、勉強すれば頭が良くなるのと同じです。
つまり、美容に凝ることは、勉強することやスポーツをすることと同じです。自分が持っている何かを磨いているのです。

ただし、これは自分で自分のことを評価したり、相手を見た時に自分がどう思うかというところで留めた方が良いケースが多いのも事実です。それは、社会が外見だけを能力の中で特別扱い(低い方に)しているからです。おかしいと思ってもそれに合わせるのは社会性の一つで、そうした方がいいこともあるかもしれません。

自分や誰かを評価・判断するとき、一旦立ち止まりましょう。フラットに考えることが出来ていないかもしれません。
もしそれに気づけたら、直面しているものへの色眼鏡を外しつつ、なぜフラットに考えられなかったのかを省みると、自分の心の傷や歪みに気づくことができると思います。

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