問004 エアコンを消せばエコなのか

問答

電気を使わないようにエアコンを消す、ということがしばしばあります。それ自体は素敵なことだと思います。電気を使用しないから環境に良いし、電気代がかからないから節約になります。いわゆる「エコロジーはエコノミー」です。

だからと言って、ひたすらエアコンを消していれば良いのでしょうか。エアコンをつけずに暑いもしくは寒い部屋で過ごすと、心身ともにストレスを感じ、それを別のもので発散しようとします。もしくは変調をきたしてしまい、回復する必要が生じます。

「ストレスの発散」にも「変調の回復」にも、何かしらのエネルギーが必要になります。例えばストレスが溜まったのでスッキリするために何かを余分に食べた場合、余分に食べたものに費やされていたエネルギーが無駄に消費されたことになります。また、体調を壊してしまったら治療のために病院に行って薬をもらうかもしれません。病院に行くという行為や薬にもエネルギーが必要で、それが無駄に消費されたことになります。エアコンを消して節約した分と、それにより必要になってしまった分、どちらが多かったか?常に天秤にかける必要があります。

しかし難しいのは、エアコンを消したからといってストレスが溜まるかどうか、心身に変調が生じるかどうかわからないことです。人間はある程度の負荷があっても問題ないことが多いので、エアコンを消したほうが良い場合が多々あります。つまり、明確な基準はどこにもなく人によるので、結局は各人に任せるしかありません。ただ、「とにかくエアコンを消せば良い」ということを盲目的に繰り返さなければ良いと思います。

エコに限らず、生きている中で似たようなことがたくさんあります。さしあたって目先では素敵なことも、本当はよく考えて実行しなければ長期的にネガティブなことになります。その点にお気をつけて過ごして欲しいと思います。

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