問001 なんで勉強しなきゃいけないのか

問答

子供によく聞かれることで有名な質問ですね。文脈で分かると思いますが、「人生の勉強」とかではなく学校の勉強のことです。

私の回答は、簡単に言えば「筋トレと同じ」です。何かのスポーツで秀でたいとき、筋トレすることが多いですよね。

例えばサッカー選手。プレイするための技術がいかにあっても、ベースとなる筋力や体力は必要です。それらを伸ばすためにするトレーニングは、それ自体では面白くありません。ただ、このつまらないことが、上手くなりたいと思っているサッカーのためには必須です。

学校の勉強もそれと同じで、生きていく中でゆくゆく上達したいと思っている何かのためにつまらないトレーニングをし、体ではなく頭を鍛えているわけです。

どんなスポーツをやるにしても筋トレが必要という点も、勉強に似ています。何を上達したいか決まっていなくても、トレーニングをして鍛えておくに越したことはありません。何せ、頭を使わないで生きることはできない。

また、筋トレと一口で言っても部位や方法はさまざまで、目的によって違いがあることも同様です。だから、やりたいことが定まってきたら勉強する科目を絞っていくわけです。高校における文系とか理系とかですね。

さらにいうと、たまに筋トレ自体が趣味という人もいますが、それはマジョリティではない。勉強においても「勉強自体が好き」というマイノリティがいて、そういう人たちと自分を比べても意味はありません。キャラ弁作りが好きな人に勝てる見栄えのお弁当は、通常の人には作れませんし、出来たとしても続けるのは苦痛です。

一橋大学という難しい大学に受かるために、ひたすら受験勉強をしていたのが私の高校時代でした。延々と素振りをしていたようなものです。年をとったいま日々実感しているのは、その素振りの成果です。あの頃鍛えたおかげで自分の頭には基礎的な体力と筋力が備わっており、そのおかげで切り抜けていたことがたくさんあります。

この世界を生きていく中で、頭は必ず使うし、使うのであればなるべく磨かれている方が良い。そのためのトレーニングとして、学校では勉強をするのだと私は思います。

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