「夫と別れたいが子供のことを考えて離婚しない」という話をしばしば聞きますが、離婚は子供のためにならないのでしょうか。そういうこともあると思いますが、私はそうではないと思います。
もちろん安易に離婚して良いとは思いません。ただ、ある程度我慢してよく考えてから出した結論が離婚だった場合、子供にとってはむしろ良い場合があると思います。社会的に「離婚している親の子供である」ということはマイナスな場合が確かにあります。例えば学校の面接や、お見合い・結婚などです。最近は少なくなっていると思いますが、ゼロではない。
しかし、離婚したいような夫婦の間にあるのは、大喧嘩だったり、無視だったり、何かしらの大きなネガティブな関係です。それを見ている子供が受けるマイナスの影響は計り知れません。社会的なデメリットよりも悪く働く度合いが非常に大きい。
この流れでお分かりかと思いますが、これはつまり、社会的なハンデと精神的なダメージのどちらが将来に悪影響を及ぼすか、というテーマに直結しています。どちらの立場もありますが、私は現代社会では社会的ハンデを能力で跳ね返せる度合いが大きくなっており、能力は精神的な健康さに因っていますから、親が離婚をすることによって子供に精神的なダメージを与えないことが優先されるべきだと思います。
また、子供に対して、彼ら彼女らが結婚したときに「離婚しても良い」という選択肢を与えることになるという意味で、離婚することはメリットがあると思います。
同時に、現実を直視することが必要です。離婚が目の前にあるほどに破綻している夫婦関係であることを認められないと、子供を理由に、離婚せずに現実から逃げてしまっている可能性があります。
「逃げ」に関しては別のタイミングで書きたいと思うのでここでは割愛しますが、色々な問題が関わってくるテーマです。ただ言えるのは、自分の素直な感情に従うことは、正しくそうできれば子供に対しても良い影響となると思います。